ルヴァン美術館

南軽井沢に佇む「ルヴァン美術館」は、とてもよく手が行き届いているイングリッシュ庭園を中心に、英国風の別荘戸建てのような展示室３つ、そして庭園を向いたカフェテラスとミュージアムショップ、２０１８年に増棟したワークショップなどで利用するアトリエで構成されています。決して規模が大きい美術館ではありませんが、静かで軽井沢のリゾートに相応しい雰囲気ある美術館でお勧めです。

ここは学校法人文化学院（２０１８年に閉校。新宿の文化服装学院とは無関係。）創立者である西村伊作氏が自ら設計した美術館です。現在は公益社団法人軽井沢美術文化学院が運営しています。
文化学院は、１９２０年（大正９年）に西村伊作氏が理想的な学校を創る夢を持って、軽井沢の星野温泉にて、歌人与謝野寛、与謝野昌子、石井柏亭、赤城泰舒、川崎なる達と話し合い翌年に東京の駿河台に開校しました。そしてその後の１９９７年に西村伊作氏が私財を投じてこの美術館を開館しました。関東大震災で焼失してしまった開校当初の校舎を模して設計されたようです。

西村伊作氏は、紀伊の資産家で、油絵を描き、陶器を作り、建築事務所をもって学校や教会の設計する方でした。その彼が生涯描いた絵画を中心に、西村八知氏のコレクションも常設されています。コレクションには、ゴーギャン、パブロ・ピカソやマリー・ローランサンの作品などがありました。
企画展示室は、毎年、芸術家の企画が催されていて、本年２０１３年は西村八知の「美の散歩」でした。