旧軽井沢郵便局舎(深沢紅子 野の花美術館)

旧郵便局舎は、軽井沢の発展とともに外国人、政府の要人が多く滞在するようになり佐久地方唯一の二等郵便局に昇格したタイミングで、旧軽井沢銀座に建築されました。
明治43年まで軽井沢駅の改築に携わっていた甲田良吉氏(鉄道大工、鉄道建設請負師)が建築に手がけたそうです。
木造の二階建て瓦葺き、寄棟造り、外壁はドイツ下見板張りで造られています。郵便局には見えない、現在の別荘建築と何ら変わらない素敵な外観です。
1996年、塩沢の軽井沢タリアセン内に移築され、「明治四十四年館」として公開されています。館内の2階は「深沢紅子の野の花美術館」として、1階はミュージアムショップと、レストラン(現在は閉店)として利用されています。国の登録有形文化財にも指定されました。

深沢紅子(1903年から1993年)さんは、洋画家でしたが、昭和39年頃から旧軽井沢にあった堀辰雄1412番山荘(軽井沢高原文庫に移築)を夏のアトリエとして約20年間使用し、サクラソウなど数多くの高原の花を水彩で描き続けました。この美術館では、晩年に描いた淡い水彩画やデッサンを鑑賞でき、夫の省三氏の作品も併せて展示されています。

郵便局舎には見えない別荘のような外観
ミュージアムショップ

深沢紅子の野の花美術館
住所:長野県北佐久郡軽井沢町塩沢湖217 軽井沢タリアセン内
電話:0267-45-3662 fax0267-45-6466
入館料:大人(高校生以上)600円、小人(小・中学生)300円、団体20名以上は1割引、100名以上は2割引き。軽井沢タリアセンの入館料は別途
開館時間:午前9時から午後5時まで
休館日:不定期(展示替え)、冬期休館日あり